「なんとなれば死者はすみやかに旅をする」。ヴァンパイア(吸血鬼)のルーツは臭く汚れてぼろ布をまとい醜かった。しかし現在では美形で色白痩身、シルクハットのスターである。忌避と困惑と恐怖から、憧憬と羨望と娯楽へと受容が変わったのだ。吸血鬼伝承が成立して以来、何がどう捻れたのか。歴史が棺に封じ込めきれなかったものはなにか。ヴァンパイアという架空の生き方を通じて、西洋近代化の流れと宗教観の変化を追っていく。
(7/21大阪公演の再演予定)
2011/7/23(土)
会場:東京都現代美術館 第2研修室
講演:14:30〜16:30